鎌倉図書館の新学期に向けてのツィートはいじめ被害者にとって救い

鎌倉市の図書館のTwitterの新学期に向けてのツィートが話題になっています。

 

鎌倉市図書館 @kamakura_tosyok

もうすぐ二学期。学校が始まるのが死ぬほどつらい子は、学校を休んで図書館へいらっしゃい。マンガもライトノベルもあるよ。一日いても誰も何も言わないよ。9月から学校へ行くくらいなら死んじゃおうと思ったら、逃げ場所に図書館も思い出してね。

 

これをつぶやいた司書の方が、いじめ問題にどれほど精通しているのかはわかりませんが、いじめられている子にとって「救い」になっていることは確かです。

毎年、新学期が始まる日には「学校に行くことが苦痛」で自殺してしまう子供が何人かいるからです。

私たちも、「夏休み中、お子さんの様子をよくみていてくださいね。」「新学期が始まる日は要注意ですよ。」とお伝えしていますが、それでもここ何年かは新学期のいじめ自殺が続きました。

死んでも何の解決にもならない・・・それは事実です。

それでも、生き地獄を味わうか、それとも死後の地獄を味わうか(こちらは意見はわかれるところでしょうが、死んでからは思いが9倍になるという宗教書を読んだことがあります。)の選択で、目先の壮絶ないじめ地獄から逃げたいという選択をしてしまう気持ちも理解できます。(自殺はもちろんいけないことです。)

そんな中、漫画もライトノベルもあるよ、逃げ場所はここにもあるよ

というメッセージは子供たちにとって、本当に救いになると思うのです。

これに対し、「学校に行かなくてもよい」ととられかねないので削除が教育員会内部で検討されたという記事も読みました。

 

しかし、「死にたい」子は、決して学校の勉強かつらくて「死にたい」のではありません。自分の身が危険だから、苦痛を感じるから「死にたい」と考えているのです。そんな子供たちは、勉強の逃げとしてライトノベルや漫画を選択するのではありません。

自分が安全に時間を過ごすことができる、自分を害することを考えている人の輪から逃げ出すことができる場があるから、こういうやさしい司書さんがいる図書館に行きたくなるのです。

 

いじめ問題の本質を、しっかりとらえて「学校に行かなくてもよいととられかねない」という自己保身のような会議をする時間があるのならば、どうか「いじめを見つけて、解決する」ということに時間を使ってください、というのが本音です。

私は、鎌倉図書館のこのツィートを支持いたします。

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