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いじめの報道について考える

「年間で子供のいじめ自殺が一番多いのが夏休み明けである」という内閣府の調査が話題になったためか、最近いじめ報道が多いようです。

 

さらに、「いじめ問題」はいじめ自殺や事件がおきると過剰なくらいに報道をします。

 

しかし、それで本当にいじめは減っているのでしょうか?

また、報道の在り方は本当にこれでよいのでしょうか?

 

いじめ自殺事件報道の意義としては、

「学校がいじめを隠したがる」「いじめとの因果関係と認めたがらない」という現状からすると、マスコミが事件を報じて「事実を明らかにすべきである」という世論を喚起してくれることにあると思います。

 

ただ、「事実が明らかになった」ことを振り返ってみると、

結局、いじめがあった⇒きちんとした対処がなされなかった⇒子供の自殺

という構図は、ここ何年も、いえ10年以上も変わっていないと言えると思います。

 

事件が重なると、マスコミは「いじめ問題特集」を組みます。

しかし、そこに集まる人々、コメンテーターはいじめ問題の本質を知る人々でもなければ、実際に子育てをして、現代の子供たちがどんな状況に置かれているか知っている人でもありません。

 

中には、「いじめる方にも問題はあるが、いじめられる方にも問題がある」とまったくいじめ問題の解決に至らないコメントをする識者やタレント、有名人が間違った誘導をします。

 

「誰でもいいから相談をして」とか「私も昔はいじめられていた経験がある」という有名人のコメントは、確かにいじめ被害者を救いたい、いじめ被害者の力になりたいという善意からのコメントかも知れません。

 

しかし、それでは「いじめはなくならない」のです。

 

いじめの特集などの番組に、いじめをしている側に、「いじめはいけないことです。「いじめをしている人はすぐにやめなさい」というメッセージが極端に少ないことにお気づきでしょうか?

 

以前、NHKEテレの「自分の子供が加害者になったとき」という番組の取材をうけたことがあります。エデュカチオという番組なので、ご存知の方も多いと思います。

そこで、その特集が組まれたきっかけは、いじめ被害者を親を集めた番組の最後に司会者であった尾木ママさんが「ところで、家でいじめをしてはいけないというような話をしたことがある?」と投げかけたところ、そこにいた親御さんたちのほとんどが「キョトン」としていたことから「それはフェアではない」ということだったと伺いました。

 

現代のいじめはどこでも、誰にでも起こり得ます。

しかし、それは「いじめ加害者」がいなくなれば起こらないことなのです。

 

ですから、「いじめはいけない」「いじめはしてはいけないこと」という報道や特集をぜひマスコミの方には組んでいただきたいと思います。

 

私たち大人が、「いじめはどこにでもあること」「ゼロにするなんて無理」とあきらめたら子供たちは救われません。

 

どうしたら、いじめがなくなるのか、いじめの本質とは何なのか、発生させないためにできることは何なのかという観点で真摯に今後も活動を続けてまいりたいと思います。