岩手の中2自殺 「苛めている人を教えます」→「上から目線ですね」の担任コメント

岩手県矢巾(やはば)町で5日、中学2年の男子生徒(13)が電車にはねられて死亡する事故があり、生徒が担任に提出したノートに「なぐられたり首しめられたり悪口言われた」と記していたことがわかりました。

 

さらに、6月28日には「氏(死)んでいいですか?(たぶんさいきんおきるかな)」、翌29日には「もう市(死)ぬ場所はきまってるんですけどね」と書いて板交換ノートに対し、担任のコメントは「明日からの研修を楽しみましょうね」と書いていたことがわかりました。

 

見逃せないことに、「先生にはいじめの多い人の名前をおしえましょう。もうげんかいです」と訴える生徒の記述に対し、担任は赤ペンで「上から目先(目線)ですね」と書いていたこともわかりました。

 

そして、この事件に対する学校のコメントは、担任が生徒間のトラブルを認識していたが、「双方から話を聞き、問題が大きくなることはないと判断した」と説明。校長は「このようなことが起きて痛恨の極みだが、現段階でいじめと断定できない」です

 

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正直な感想は、「またか」でした。自殺に関してこういう感想を持つことが不謹慎だとは思いますが、一方が「いじめられている」「死ぬ場所も決まっている」と訴えているのに、「問題が大きくなることはないと判断した」「現段階ではいじめが原因だとは断定できない」という学校が言い訳をするというこの構図が、何度繰り返されることでしょう。

 

ちょうど、これまでのいじめ相談で保護者が学校に提出した文書をいくつか読み返していたのですが、すごく初期の段階で、何らかのサインが出ているのに教師側が、意図的なのか、それとも無意識なのか子供たちのメッセージやサインを「スルー」する事例が多く、本当に残念でなりません。

 

そもそも、この担任は何のために子供たちと「交換ノート」をやっていたのでしょうか?上から言われてからでしょうか?

いじめ防止対策推進法が制定されて、ようやく現場にも指針や指導が始まったと聞いていますが、その結果がこれではあまりにも残念です。

 

本来は、子供たちの未来、それはいじめ被害者のみならず、加害者も、傍観者も含めた子供たちの将来を考えたら、一人が「死ぬ場所を決めた」と書くまでに至るまでに教師はもっと真摯に向き合ってほしいものです。しかし、残念ながらそうでない先生が多いことも私は実際に数えきれないいじめ相談事例に接して知っています。本当に残念ですけれど。

ですから、対処療法的ではありますが、いじめを放置、または隠ぺい、黙殺をした教師に対して何等かの罰則を科す「いじめ処罰条例」なるものを推進しています。

残念なことに、一部の私立をのぞいて公立の教師たちは公務員です。何も問題が起こらないことが評価される世界に生きているわけです。ですから、いじめがない状態を無理やりにでもつくりたいのです。相手がそういうカルチャーであるということを知った上で、本当に残念な対処療法ではありますが、「いじめ処罰条例」の制定を今後も強く推奨いたします。

 

願わくば、教師が本来の「聖職者」と呼ばれた職業意識を取り戻してくれることを期待いたします。

こちら、ご参考にしてみてください。

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