今は地元にいない グループから離れようとすると逆上するのはいじめ加害者の特徴

埼玉県の河川敷で16歳の少年の全裸の死体が見つかった事件で、同じ16歳や中学生を含む少年5人が逮捕されました。

 

最初に逮捕された少年(16)は「うそをついたり、電話やメールを無視したから殺した」などと供述していますが、その後の警察への取材で、井上さんが少年らに対して「今は地元にいない」といった趣旨のうそをついたことがばれて少年らが逆上し、暴行に繋がったとみられることが新たにわかりました。

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以前、al boutエントリーでいじめがエスカレートする法則について触れたことがあります。

 

この埼玉の事件を検証してみると、まずは、役割が決まっていて、被害者は、加害者グループの「使い走り」つまり「下っ端」でした。ある報道では、来月からこの加害者グループが組織するグループに入る予定だったそうです。役割の中で、下っ端が嘘をついて自分たちから離れるということは、「許しがたい行為」ととるわけです。実際、執拗ないじめの加害者は、ストーカーのように被害者にまとわりつき、被害者が離れることを裏切りととって逆上するケースは多いです。これは、加害者も被害者に依存しているわけです。ひどいものになると、大学に入学をして東京に出てきて、加害者グループに居場所を知られないように暮らしていたのに、どこからか調べて、大学にまで現れるという事例もあります。

 

そして、グループの中では、中学生等は「やりすぎだ」と感じてはいたようですが、アッシュ博士の同調実験のように、同調者が多いため、少数の意見はいつの間にかなくなってしまい、結果、被害者を死に至らしめてしまったのです。

 

これは、なにもこの少年たちにだけ起きた特殊な事件ではありません。

どうか、いじめや暴力がエスカレートするメカニズムを知っていただき、防げるのは「大人だけ」という自覚をもって、子供たちの行動に目を光らせてあげていただきたいと思います。