学校の持ち物というトラップ

川崎の中一男子殺害事件は、本当に痛ましい事件で子育て中の親としては二度とこのようなことは起きてほしくないと強く思います。

少年法の改正」や「母子家庭への支援の在り方」などが、いろいろと議論されているようですね。

私は、「持ち物がないのなら、明日は学校へ行こうかな」という男子生徒の言葉に非常に納得できるものがあります。そして、これは学校側の工夫で何とかなるものだと思うのです。

私も仕事をしながら子供を育てておりますので、この「学校の持ち物」には大変苦労をしました。特に、長男が小学校に入ったばかりだと、学校の様子もわからないことが多く、とまどうことばかりなのに、連絡帳には「明日までに色水のための花をもってくること」とか「サインペン二色」とか「ひも」などが書かれているんです。

仕事をしていて、当時は学童保育に預けていましたので、長男を迎えに行って帰宅するのは午後7時頃です。バタバタと夕食の準備と後片付けをして、少しほっとした時間に連絡帳をみると、もうお店は閉店になっている時間になります。

なんども「忘れ物」をさせてしまったり、届けられるときは後から学校に届けたりと息子に恥ずかしい思いをさせてしまいました。

ところが、学年が変わって、担任が変わると「○○日までに△△を用意」とか「来週末までに黄色のひも、1メートルくらいを持ってくること」と持ち物を具体的に細かくそして、用意期間を設けてあらかじめ知らせてくれるので、息子の忘れ物はとても少なくなりました。

忘れ物を繰り返すのは、当人にとっても恥ずかしいことですし、それを急に言われて準備できない母親も非常につらい思いをします。

川崎の中一男子も、母親思いだったそうですから、この「学校の持ち物」が何らかの負担にはなっていたのだと思います。

もちろん、これだけが事件を引き起こした要因ではないとは思いますが、男子生徒が学校から足が遠のいた一因に「持ち物」があったのなら、これから働く母親は増えるばかりなので、学校側に工夫をしていただけたらと思います。