マーケティング的に見た大塚家具騒動

ネット上では、大塚家具の話題がまだ続いていますね。

先日、「経営は成果が出るので正常化しやすい」と書きました。

また、他のエントリー等を見ますと、家族の問題とする父側と企業統治の問題とする長女側という構図も浮かび上がってきたようです。

私の前回の「経営は成果が出るので正常化しやすい」というブログも企業統治の問題とする長女の方に立った内容でした。

今回は、マーケティングの視点から、この騒動を見てみたいと思います。

私は、教育事業をいくつか主人と共に営んでおり、マーケティングはかなり興味があります。

 

大塚家具という会社は、現在は年商500億の会社です。

商品である家具は、なんといいますかデザイン性は今一つで、高いものです。

今までの日本のちょっと豊かな家には合った家具でしたけれど、現代ではウォークインクローゼットや、蔵収納等、家のデザインと一体となった収納スペースがありますので、どちらかというと重厚なデザインの大塚家具は売れなくなってきたのです。

販売方法も、会員様に販売するというものです。

父側は、売上が下がってもコストカット、リストラをせずにずっと同じ体質を維持していたため業績は下がるばかりだったのですね。

そして、父が目指すところは、よりデザイン性を高めて、今までの商法でいくというものでした。

 

一方、長女側は、IKEAを目指すと言っています。

IKEAは年商一兆円です。そして、それを追随するのがニトリです。こちらは年商4000億です。

どちらも、それなりにデザイン性があり、値段はお手頃なところが特徴です。

 

さて、父の目指すもの、長女の目指すもの・・・こちらはマーケティング的に言いますとどちらも「強者の戦略」です。

マーケティングの世界では、シェアNO.1のみが強者で、それ以外のプレイヤーを弱者と位置付けます。

 

であるならば・・・

目指す方向は、現在の大塚家具は「弱者の戦略」をとるべきなのではないか・・・

というのが私の率直な感想です。

「弱者の戦略」とは、ランチェスターの法則で言えば、「足下の敵をたたく」ことなのですけれどね。

 

なりゆきを見守りたいと思います。